名刀正宗

中村天風さんは、「私たちはみんな正宗の名刀を与えられている。しかし、それに気づいていないので、自分を菜っきり包丁みたいに使っている。それは違う。みんな正宗の名刀なのだ」と言っています。
自分が正宗の名刀だと発見するために、瞑想するのだと言います。
自分が正宗の名刀であることに目覚め、本領が発揮できれば、もっと仕事ができ、社会にご恩返しができる。
自分の人生が充実するだけでなく、世の中に貢献できる道が広がっていくのだ、と言いました。

瞑想の一種に内観というものがあります。
自分の内側を深く掘り下げて、大いなる気づきをいただく方法です。
内観をするための道場があるそうですが、これは厳しいものです。
1週間テレビも観なければ、新聞も見ません。
外界からの刺激を一切遮断して、朝6時から夜9時までひたすら瞑想します。
1人半畳くらいのスペースを屏風で仕切り、ほんのり明るい空間に座るのです。
内観は3つのことを中心に振り返ります。
1つ目は、してもらったこと。
2つ目は、それに対して返したこと。
3つ目は、迷惑をかけたことです。
それらを、父母や兄弟、身近な人々のことで振り返っていくのです。

ここまでするのは難しいと思いますが、1日のうち5分くらいでも、一人静かに瞑想するのは大切なことだと思います。