勝ち組、負け組という言葉が大嫌い

がばいばあちゃんの口癖 島田洋七

マスコミが使っている言葉で、私が一番嫌いなのは「勝ち組」、「負け組」という言葉です。
そもそも誰に言っているのか、こんな言葉を使っている人たちに聞いてみたいですね。
ある新聞には「一軒家に住んでいていて、車が二台あるのが勝ち組だ」と書かれていました。
そんなもの、見かけで分かるはずがないじゃないですか。
新築できれいな一軒家があったとしても、もしかしたら35年ローンが始まったばかりかもしれません。
車が二台持っていたとしても、自動車税やら何やらで家計の重荷になっているかもしれません。
こういうふうに「勝ち組」「負け組」といったことを見かけで判断するのは、本当に意味がないと思いませんか。
それでも、中には、他人の見かけを気にして、うらやましがってばかりいる人たちがいます。
「いいね、あそこは家を買って、車も買って」と。
しかし、家の中の事情なんて、見かけで分かるはずがないんです。
だいたい何のために私たちは生きているのかっていえば、ニコニコして過ごすために生きているんですよ。
あくまで、自分の気持ちが大切なんです。

昔、漫才ブームでB&Bで売れていた時期がありましたけど、売れても何の意味もありませんでした。
確かにお金は多少入ったかもしれません。
でも、いくらお金があっても三食以上、飯を食えるわけがないんです。
そのころベンツも買いましたが、スピードが普通の車よりも余計に出るから、スピード違反で三回も捕まりました。
小田原街道で箱根に行ったときは、往復で捕まってしまいましたよ。
外車なんかより、アクセル踏んでも踏んでも60キロしかスピードの出ない自動車のほうがええと思いましたもん。