功績

議会や社長室、役所に功労者の肖像画が飾ってあるのをよく見ます。
その人は、すごい功労者だったのかもしれませんが、何十年も経ってしまうと、その人が何者であったかを知っている人はほとんどいなくなってしまいます。
長い目で見れば、功労者とはその程度のものかもしれません。

同僚や後輩が、自分を超えて昇給、昇格していくのを見れば、自分は負け組だと感じ意気阻喪するかもしれません。
そんな時は、何十年か経った時のことを想像してみてください。
退職して1年もすれば、どんなに地位が高かった人も、もう何者でもなくなります。
功績をあげ会社の利益をもたらし昇進したとしても、定年後の年金生活に入れば、そのようなことはもはや心を満足させる事柄ではなくなっています。

「本当に楽しいと思えるのは、楽しもうという欲望すらないがゆえにすべてが楽しくなる」と聞いたことがあります。
欲望がなくなること、能力の衰退は人生の楽しみがなくなるのでは、と思うかもしれませんが、かえってそんなものに悩まされなくなって、感性が解放され、ありがたいとすら感じます。