余命宣告されたら化学療法はしない

70歳からの選択 和田秀樹

余命宣告されたら、もう少し長く生きることを前提に、死に支度をする方がいいと思っています。
とくに末期ガンの場合、高齢になればなるほど進行が遅くなるため、余命が延びることが多くなります。
ガンというのは、最後の半年くらいまでは、自由に動けることが多い病気なのです。

末期ガンだからといって家にこもりがちになると、寝たきりになるおそれがあります。
むしろ活動的に楽しく過ごしていれば、免疫力が高まり、さらに余命は延びていく可能性が高まるのです。
ただ、1つだけ言えるのは、ガンで余命宣告されたら、化学療法はしないほうがいいということです。
少なくとも私なら、しません。

少しくらい余命が延びたとしても、体への負担が大きく、あまりのだるさで何もできなくなる可能性が高いからです。
それでは余命の期間を苦しい思いをしながら、やりたいこともできずに、人生を終えることになってしまいます。