他人との比較

わたしの落書帳から

日本人の多くは、世界でも類を見ないほど裕福な生活をしている。
にもかかわらず幸福を感じにくいのは、周りの人と比べることで幸せかどうかを決めているからではないだろうか。
知人が新車を買えば、自分もそれを手に入れるのが幸せだと思ってしまう。
ところが、ようやく新車を手にした途端、知人の中には家を買ったり、自分で会社を興したりする人が出てきたりする。
それを羨ましく思い、また無理をしてマイホームを手に入れようとする。
こうして若いころやりたいと思っていたことをあきらめ、長期のローンのために今の会社にしがみつくようになる。

でも大きな何かを手に入れたときに感じたのは、幸せよりかはむしろ、焦りや戸惑いではなかっただろうか。
手にしたものが高額であればあるほど、「これでよかったのだろうか?」という不安がわいてくる。
自分の行動を正当化する言い訳を、何度も自分に向けてしなければならなかった。

他人と比較しなくても、昨日の自分より一歩でも前進しようと努力しているとき、人は幸せを感じるのではないだろうか。