いい言葉がいい人生をつくる 斎藤茂太
ソニーの営業マン３人がヨーロッパに上陸して１年経っても、ラジオは１台も売れなかった。
やがて、あるドイツ人のビジネスマンのアドバイスで、超高級店のウインドウに１週間だけ製品を展示することになった。
ここで売れなければ撤退するしかない。
チーフの小松さんは、学生アルバイトを使って、連日ソニーのラジオを買いに行かせ、大きな話題作りに成功した。
次に、有り金を全部はたいて新聞の全面広告を打つ。
こうした起死回生の策が当たり、ソニーは一躍人気ブランドとなった。
ついにある日、小松さんがカフェでいつものように「ソニーをください」といったところ、ウエイトレスは「あら、いやだ、ソニーはラジオでしょ！！？」と答えたのだ。
仕事はつらいと思ったらつらくなる。
これをゲームだと思えばいい。
何とかしてこのゲームに勝とうと思えばつらくなくなる。