人間力

人生を楽しむための法則 小林正観

ある私塾の先生が、このような話をしました。
「高校受験の塾で生徒を60人教えています。そのうち30人は勉強するけれども、30人はまったく勉強しません。それで怒ったり怒鳴ったりしてしまいます。正観さんの本には、頑張れとか努力しろと言わない方がいいと書いてありますので、自分としてはどうしてよいのか分かりません」という内容でした。
その状況について、私の答えはこういうものでした。
生徒が勉強しないのは、その先生が好きではないからだと思います。
なぜ好きでないかというと、先生が怒ったり、怒鳴ったり、声を荒げたり、感情的でイライラしているからです。
だから生徒は先生を好きになれなくて勉強しない、先生はイライラして怒り、生徒は好きになれなくて勉強しない、その繰り返しです。

ひとことで言うと、先生に必要なのは「人間力」だと思います。
先生が魅力的だったら、生徒は勉強が好きか嫌いではなくて勉強するでしょう。