人間って

人間をつくり上げている「原子」は、生物ではありませんから増えもしませんし、減りもしません。
今私を構成している「原子」は、さっきまで誰かの身体の一部分であったかもしれません。
その「原子」が組み合わさって、今の自分がここに生存しています。

「原子」は死にませんから、地球が誕生する46億年前から、いや宇宙が誕生した138億年前から存在していたのでしょう。
その「原子」を、私は生きている間だけお借りして、絶えず新しいものと交換しながら人間の形をつくっているにすぎません。

私は裸で、何も持たずに誕生しました。
やがて、自我が生まれ、偉そうに「これが私の考え方です」と主張しながら生きています。
でも、人間の形が許されるのは長くてもせいぜい100年です。
お借りした「原子」は、死と共にお返します。
その原子は、次の生物やモノの材料になります。

人生を有意義に過ごすためには、自分の経験だけでは少なすぎます。
そこで、本を読むのです。
本にはいろいろな人が経験したもの、研究したものが記されています。
著者が一生かけて学んだ知恵を、短時間で自分のものにできるのです。

1日という時間を売っても、1万円くらいにしかなりません。
その1日を読書に投資すれば、莫大な時間と知恵を得ることができるのです。