人生の踊り場で不安を感じる

うまいこと老いる生き方

高齢になると人間関係の疲れはなかなか取れません。人は選んで付き合うこと。

92歳精神科医 精神科医という仕事柄、いろいろな人の話しを聞いてきたけど、いつも不幸なことばかり上手に見つけ出して、それを他人となめ合うことで連帯感を確かめたい人がおる。残念やけど、こうした人と関わっていると元気が奪われてしまうね。

54歳精神科医 こういう人たちは、他人にも自分と同じように心配や不安を感じさせて、ネガティブな連帯をしたいだけ、というのが本質なのだと思います。

92歳 とにかくネガティブな話題には乗らないことやな。「ふ~ん」と興味をできるだけ示さないようにすると、この人は「つまらん」と近づいて来なくなる。

54歳 ところで、若い人から年配の方まで「些細なことに、なんとなく不安に感じてしまう」と訴える人が多いんです。「私はこのままでいいのかな?」と感じて不安になるという人たちです。仕事、プライベートに大きなストレスはない。家族の間も、そこそこうまくいっている。お金に苦労しているわけでもない。ただふと、40代後半から50代になって、「私はこのままでいいのかな?」という不安が湧き上がってきて寝れないというのです。