人生に目的は・・

五木寛之氏は、著書の中で「人生に目的はない」と言っています。
というのも「人生の目的」は、「あるとかないとか」いうものではなく、それを「感じられるか感じられないか」の問題だからです。
「人生の目的」を理屈脳で探してみても絶対に見つかりません。
もともと理屈脳は危機管理のためにできた脳であり、守りが専門だからです。

 動物が「目の前の危機に反応する」のに対し人間は「悪い未来を想像」し、そうならないようにするという危機管理能力によって生き延びてきました。
人間が「マイナス思考を得意とする」のも、そこに理由があります。
「成功できる」という発想よりも「失敗したらどうしよう」という発想を重視するからです。

理屈脳が生み出した不安や恐れといったマイナス感情は、自律神経を支配し、即座にストレス反応を引き起こします。
交感神経が活発になっているので、ある種の興奮状態が生まれますので行動力も増してきます。
私のような気の小さい人間は、こういうプレッシャーを「努力の原動力」にしてきました。
営業成績を極度に気にするあまり「不安や恐れや心配から逃れる」ために、人の何倍も頑張れてしまうのです。

しかし、そこには非常に困ったことが現れます。
「プレッシャー」というモチベーションで行動していても、ちっとも楽しくないのです。
 常にマイナス感情やマイナスイメージでいますので、日常がマイナス思考になりがちです。

 「目標を達成」しなくてはならないというプレッシャーではなく、保険という専門知識を通じてお客さんに「安心と喜びを」与えたいという、大きな原動力に支えられなくてはいけなかったのです。
それが分かってきたら、仕事が楽しくなってきました。
だから、生涯働きたいという気持ちになれたのです。