人は自分が探しているものしか見つけられない

心晴日和 喜多川泰

人間は、「自分が探しているもの」しか見つけることはできません。
たとえば、春らしいものをさがして歩くと、道は春らしいものであふれていることに気づきます。
ところが、春を探して歩いた道は、いつも自分が歩いていた道なのです。
いつも歩いていた道に春を感じさせてくれるものが、こんなにあふれていることに改めてびっくりします。

自分がいかに不幸で恵まれていないかということばかり考えていれば、出会うものは自分に不幸を感じさせるものばかりしか目に入らなくなります。
反対に、人を喜ばせるものを探して歩いていると、いろいろな発見があります。
さらに言えば、自分を幸せにしてくれるものばかりを探して生きていれば、不幸なできごとなんて見つけることはできません。