人と比べない、自分の成長だけを考える

辛い気持ちが消えていく 斎藤茂太

ある若い人は、都心のビル群や高級住宅街を見て、「ああ、なんで同じ人間なのにこんなにも違うのだろう」と、暗い気持ちになったそうだ。
知らず知らずうちに、自分の住まいや生活と比べていたのだろう。
自分より上の人間を見ればつらくなり、下の人間を見ると優越感が持てる。
だから人生は、誰かと自分を比べれば、つらくもなり、楽にもなるのかもしれない。
しかし、下の人間を見て安心するというのも、いやな感じである。
だからといって、上ばかり見て羨ましがるのもいい感じではない。

人は他人と自分を比べるからあれこれ悩む。
自分がしたいこと、すべきことに懸命になれば、自ずと結果は出てくる。
そういう考え方をした方がいい。

他人と比べて劣る自分が・・・そんなものは幻想である。
誰もそんなことは考えていない。
自分がそう思っているだけなのである。
他人は他人で、あなたに劣る・・と思っているかもしれない。
お互いに、自分が劣ると思っていることもあるのだから、いくら比べようとしても実体がないのである。
今の自分が30点なら、まずは60点の合格ラインまで持っていく。
そういう気持ちを大切にして欲しいのだ。