予約表 2

デビューしたての私を指名してくれるお客さんがいるはずもありません。
なのでフリーのお客さんがいらっしゃったときや、指名されたスタイリストさんが急きょ担当できなくなったときに、代役として仕事をいただくことになり、そういうときには次もまた指名していただけるように一生懸命接客しました。
話題に困らないように最新の映画を見たり、ブログをはじめたりもしました。

ただ、そういうチャンスは多くはありません。
せっかくチャンスを与えられたときに、ミスをしてお客さんを送り出す度に「今回もダメだった!」と落ち込むのです。
私の予約表はずっと空いたまま、一日中何もすることもなく立っているだけの日も少なくありませんでした。
こういう日が続くと「私は何をやっているんだろう」とか「これが私のずっとやりたかった職業なのだろうかな」など、悪い考えばかりが浮かんできました。
一日を振り返って書くブログも、だんだん苦痛になっていきました。