与えることは受け取ること

「思いやり」を与えることは、相手の方から「思いやり」を受け取ることにもなります。
これは愛の法則で当たり前のように思えます。
この法則は「思いやり」だけでなく、「愛」を与えれば自分が豊かになるように、すべてのことに言えるのです。

一方、外の世界では与えることは失うこととされています。
外の法則は「欠乏」という概念に基づいているので、私たちが満たされることはないと考えるからです。
何かを与えると「損」をすると思ってしまうのです。

私たちの感覚は、外の世界からの情報を脳に伝達することによって得られるのだと感じます。
そのため私たちの心の状態は、外からの反応によってコントロールされていると思ってしまいます。
心の動揺や不安、恐れなどは、自分の見ている世界が原因だと思うのです。

実はこの感じ方は逆で、「自分の思いというのが基にあり、自分が見ているのは自分の思いの結果である」ということです。
ということは、五感を通した認識は事実ではなく、五感は自分の心を映す鏡のようなものというわけです。
自分が感じる不安や苦悩は、自分の心を投影しているわけですから、外の世界の所為で、自分が惨めだと思うのは理屈に合わなくなります。

心の安らぎは、自分自身の思いから始まり、外に向かって広がっていきます。
心の安らぎが「原因」となり、安らぎに満ちた世界という「結果」が生まれるのです。

ものの見方を変えれば、今と正反対の考え方ができるようになります。