下っていく時の幸福感

年齢とともに下がっていく身体レベルに合わせて、食事の量も欲望の量も減っていきます。

それは決して不幸なことではありません。なぜなら、下っていく中にもそれなりの幸福感があるからです。

若い時のように、昇っていくときの血が騒ぐような感覚はありません。しかし、下る坂道にはとても穏やかな幸福感があります。

下る坂道から見える景色は美しいです。そして、心の内面には自分なりに生き抜いてきたという満足感もあります。

昇る高揚感と下る幸福感、この両方を味わってこその人生ではないでしょうか。