マンネリ化を変えてみる

70歳からの選択 和田秀樹

いかにして前頭葉の老化を防ぐか。
私がお勧めするのは、自分の毎日を振り返り、行動がマンネリ化、ルーティン化していないかを確認することです。
そして、最近マンネリ化しているな、と感じることがあったら、それをあえて変えてみるのです。
たとえば、会社から自宅までの道順をたまに変えて、あまり通ったことのないルートで通ってみる。
ランチもたまには入ったことのない店、雑誌で話題になっている店にあえて行ってみる。
雑誌は、普段は読んだことのないジャンルにトライしてみる。
自分とは相いれない意見の書籍や記事を読む、あまり好きでないタレントの番組を見るといったことも、意外な発見があったり、食わず嫌いだったと思えることがあったりして、前頭葉の刺激になります。

もしも、やはり気に食わないと思っても、それはそれで「それは違う」と突っ込みを入れながら見ることになりますので、前頭葉にはいい刺激になるのです。

自分とは違う考えやトラブルなどに出会うことは、「なぜ」「どうして」と考えることにつながります。
「なぜそんなことを言うのか」「どうして面倒が起こったのか」そう考えることが、前頭葉を刺激することになるのです。

日頃から、新聞を読んだり、ニュースを見たりしたときに、「なぜ?」と考える習慣を持つことも、前頭葉の衰えを防ぐために効果的です。