フランクリン

オーストリアの精神学者フランクリンは、ナチによって強制収容所に送られました。
そのときフランクリンは次のように思ったそうです。
「この地獄を生き延びるのは、身体が頑丈な人ではなく、未来のビジョンを持ち続けられる人だ。この苦しみの中にポジティブな意味を見出せられる人だけが生き残れる」と。

フランクルは「自分の生きる意味」を医師としての役目に見出しました。
そして今、一番大事なことは「他人の力になれるかどうか」だと思ったそうです。
フランクルは、収容所の人たちに「人生に対して多くを期待せず、周りの人たちに自分ができる貢献をしようという気持ちを持ってください。微笑んでいるだけでも、その笑顔は多くの人たちを勇気づけますよ」と説きました。

また「これまでやってきたことが空虚に思えてきたら、一度反対のことをしてみても面白いでしょう」とも言っています。

例えば赤面症で、人前で話すことに不安を抱いている人は「わざと自分から顔を赤くして舌をもつれさせるようにしてみてください」と言います。
その結果事態は、自分が思い描いているほどひどくはならない、ということが分かるでしょうと訴えます。
むしろ周りの人々は、自分をあざ笑ったりしないどころか逆に励ましてくれることでしょう、と教えてくれます。