パニック障害 3

過呼吸になると「空気が足りない、どうしよう!」という感覚に陥ります。
その結果、せわしなく息を吸って吐くという行為が繰り返されることになります。
吸って吐くを繰り返せば血液中の酸素の濃度が上がりますが、同時に二酸化炭素の濃度が下がってしまいます。
二酸化炭素は細胞への酸素の引き渡しに重要な役割を果たしていますので、二酸化炭素が少ないと細胞に酸素が供給されずに酸欠に陥ってしまうのです。

パニック障害も過呼吸も、その不安の根源は「死への恐怖」です。
呼吸ができなくなって、あるいは発作が止まらなくなって死ぬのではないかという恐怖です。

息苦しさは、交感神経が高まることによって呼吸が早くなって起きます。
ストレスに伴い呼吸苦を感じると、意識的に大きな呼吸をしますが、これは身体からの「逃げろ!」というメッセージです。

めまいは自律神経と内耳が関係してきます。
内耳は、リンパ液で満たされた袋の中に入っていますが、このリンパ液の量が増えてむくむのがメニエル病です。
パニック障害でも同様のことが起きています。
めまいの意味は「その場にとどまっていなさい」ということにあります。
耐え難いストレスに直面した時に、自分が自分でないような感覚に襲われ、意識が消失することもあります。
このような時に、しゃがみこみ、目を閉じ、耳を塞いぐことで、辛い状況と直面することを心理的に回避しようとするのです。