バーンアウト

バーンアウトとは、仕事のし過ぎによるストレスが原因で、精神的に肉体的に消耗しつくすことです。

「社会的成功」を目指す人は、バーンアウトしやすいと考られています。
成功したいという欲求が満たされ続ければ興味が薄れますし、いつまでも満たされないと努力することが辛くなります。
成功したいという欲求は、過酷な競争に勝ち続けたい欲求ですから、ストレスがたまり、愛情や思いやり、やさしさを失い、家庭を顧みないようになり、精神的な成長など「人間的な成功」を犠牲にしやすくなります。

「人間的成功」を犠牲にしていると、自分は1人ぽっちと感じるようになり、だんだん淋しくなります。
それと同時に心にぽっかり穴が空いて、「私の人生はこれでいいのだろうか?」という疑問がわいてきます。
人は、困難と闘うだけの意義を人生に感じているときは元気です。
ところが、今やっていることの意義を見失ったとき、自ら歩んできた道のりに疑問を抱くのです。

「自分の人生をどのように使おうか」と発想すると、そこに生きる意味が生じます。
河原の石ころだって、漬物石にしたり、石を投げて鳥を落とす道具にすれば、石の存在意義が出てきます。
人間も、自分の人生を何かに使うことによって存在意義が出てきます。
自分の人生を「何のために」使えばいいのか?と発想すればいいのです。

家族のために働いてきた多くの人が、子供が独立し、その目的を達成した途端に自分を見失うことがあります。
数十年間も、「家族を養う」ことだけを考え、ある意味惰性で生きてきたからです。

どうせ死にゆく人生ならば、最後くらい「世のため、人のため」に自分の人生を使ってもいいのではないでしょうか。