トムとアン 1

しばらく、「トム」と「アン」の生き方を連載します。
ちょっと破天荒で独自の生き方をする2人を、あなたはどう感じるでしょうか。

1967年、トムはノートルダム大学に進学しました。
自分が将来どんな職業に就くべきか、具体的な計画はまったくありませんでした。
外国を見てみたかったトムは、とりあえず1年間海外に留学することにしました。
行く先は、日本の上智大学でした。
そこが事前の外国語研修なしでも参加できる唯一のプログラムだったからです。
帰国して2年後、今度は大阪の万博でアルバイトをするため、再び日本を訪れます。
その機会に、70億人の人間が有限な資源とともに乗り合わせる「宇宙船地球号」について、多くを学びました。

アメリカに戻ると、発展途上国へボランティアを派遣する平和部隊に入隊します。
が、トムに割り振られた派遣先がアフリカでなかったので、やむなく除隊してしまいます。
アフリカへの思いはどうにも断ちがたく、ついには自費で行くことを決心します。
トムは割のいい工事現場のアルバイトに精を出し、半年後に5,000ドルの貯金ができ、アフリカに旅立ちました。