ジャストデザート 2

ジャストデザートが人々に広く知られるのは、パンがおいしくて店の雰囲気がいいからだけではありません。
実は、その経営方針に秘密が隠されているのです。

第1に、創業間もない時から全従業員に「育児休暇」を認めてきました。
未婚の母や育児に励む男性に対してもです。
さらに、従業員とその家族全員に医療費のほとんどを補助しています。

第2に、地域社会への様々な奉仕活動を積極的にしています。
たとえば、ベーカリーに隣接した空き地を有機野菜農園に変え、地元の刑務所を仮釈放で出てきた人たちを雇い入れて更生の場を提供したりしています。
その卒業生たちは今、立派に社会へ復帰し、その一部の人たちはジャストデザートの従業員として働いています。

第3に、仕事と家庭のバランスを重んじる姿勢をとっています。
因みに、ジャストデザートの創業者であるエリオットは、仕事一辺倒にならないように経営が順調だったときに、家族とともに何と1年間の長期休暇をとったほどです。
エリオットは、家族・仲間・地域社会という3本のモノサシを持っていました。

ところが、天から恵まれた1年の後には、地獄から科せられた時間が待ち受けていました。