コツコツ働け

がばいばあちゃんの口癖 島田洋七

「まず、自分が仕事をしていたら自分の人生に自信がわく」と、ばあちゃんは言っていました。
「人はまず働け。働けば、米、みそ、しょうゆ、友だち、信頼がついてくる」
私は最初、この言葉の意味が分からなかったんです。
ところが、お茶の水女子大学の国語の先生に尋ねてみたら、「すばらしい。今のニートに聞かせたい」と言われました。

働きたいと思っても仕事がないとか、何か理由があるなら仕方がないんですが、そうじゃなくて、やる気がなくて働いていない人たちがいます。
ダラダラと何もせずに遊んで暮らしていても、裕福だから親が養ってくれるんですね。
二年間働いていないという人がインタビューを受けていました。
「どうして二年間も働いていないんですか?」
「自分自身が見えないんです」
「鏡、買うたろうか!」とか思いましたね。
働かずにぼんやりしていて、自分のことが分からなくなるのは当たり前のことでしょう。

昔は「働かずもの食うべからず」という言葉がありました。
ニートも、何も食べずにニートをやれるわけじゃない。
親に食わせてもらっているはずです。
それで何もしないで遊んで暮らして「自分自身が見えない」なんて甘えたことを言っている。
そんなニート生活を続けていたら、だんだん自分に自信が無くなっても仕方がないでしょう。

働かずに何とかなるというのは、屁理屈です。
自分は、本当はすごいんだ、と思っているだけでは、すごいことを成し遂げられません。
「コツコツやってもなあ・・・と思う前にコツコツやれ!!」って、ばあちゃんは言っていました。
同じようなことを、イチロー選手も言っていましたよ。
世界新記録をつくったとき、「コツコツやる延長線上にしか記録は生まれません」