ガン治療を放置した医師の話し 2

日本人の死に時より 医師の書

内科医は、病気が分かった後も勤務を続け、ほぼ毎日プールで泳ぎ、平常通りの生活を続けます。
家族は治療を勧めたり、涙を流したりしましたが、本人が平静でいるので、徐々に落ち着いてきたようです。

内科医の2回目のエッセーは翌年の1月に掲載されました。
腹水が溜まってきて、水泳を中止したこと、それでも生活はいつも通りで、新聞や雑誌を楽しみに見ていることなどが書かれていました。
内科医は、ガンで死ぬことについてこう述べています。

いろいろな死に方はありますが、ガンになったら、そのままにしておけば、普通は1年持つことは難しく、2年は無理でしょう。
ある年齢以上になったら、1年くらいで確実に死ねるガンによる死を、歓迎すべきものと感じられることもあるのではないでしょうか。