アホは楽

がばいばあちゃんの口癖 島田洋七

小学校2年生からばあちゃんに預けられて、最初に会ったとき、ばあちゃんは私の顔を見るなり「この子はアホやな」ってわかったそうです。
だから勉強は二の次にして、一生懸命体力をつけさせて、とにかく明るい子に育てようと思ったそうです。
ばあちゃんの思った通り、たしかに私はアホやけど、体力はあり、明るく育ったと思いますね。

多分アホの方が幸せに生きられます。
「あの人は世の中のこと何も分かってない」
なんて言われてしまうかもしれませんが、分からん方がええこともいっぱいあります。
世の中のことをよく知っていて、ご飯が食べられないよりも、わからなくても三度の飯を食える方がいい。
頭の良し悪しと、人生の良し悪しとは全く関係ありません。
むしろ頭のいい人は疲れますよ。
10年先、15年先、こうやって課長になって、こうやって部長になろうと、いろいろくよくよ考えてたりしますから、本当に大変です。
人生が考えた通りにいくとは限らないんです。
それに頭のいい人はろくなことをしませんね。
アホがええ。アホは人をだましたりごまかしたりしようと思わんし、どうしたらごまかせるかなんてわかりません。
アホは、ぼーっとしてるから、いろんなことに気づかんと過ごしてます。

頭のいい人はつらいでしょうね。
来るか来んかわからんことばかり、クヨクヨ考えています。
アホは、そんな先のことなんか考えませんし、考えたところで今日、明日のことだけで精いっぱい。
でも、その方がずっと楽チンです。