よき仲間に囲まれて

人生を楽しむための法則 小林正観

私たちが本当に居心地がいい世の中というのは、皆が仲間で、ライバルや敵がいなくて、皆が味方で友人でいる、そんな世界を生きていくということでしょうか。
人間はもともと、競うこと、争うこと、闘うこと、抜きんでることというのが体に合っていません。
ですから、競って比べる生き方をしていると、体が壊れるようになっています。
「このままだと体が壊れますよ」と、体が反応するのです。

誕生の「誕」、この字を漢和辞典で引いてみますと、「かりそめの、装いの、いつわりの」という意味が出てきます。
ですから誕生というのは、装ったかりそめの姿で生まれることになります。
私たちがこの世に生まれて生きているのは、かりそめの生命で、本当の世界は向こうにある、ということを昔の人は認識していたのかもしれません。
この世は肉体がある世界、死ぬと魂だけの世界、それをくり返すのが輪廻転生だというわけです。

その人が幸せかどうかは、その人に良い友人、知人、家族がいるかどうかです。
お金をいくら持っていても、近くに良い人がいなければ幸せではないでしょう。
良き仲間とともに、同じ方向を目指して歩んでいること、それは天国です。