もう3か月、この辛い仕事を続けろ

人のご縁ででっかく生きろ 中村文昭

「辛い仕事は、3か月間の辛抱だ」そう思って頑張ってきました。
ところが、期限の3か月が目の前に迫ったとき、師匠に呼びつけられるのです。
「おまえは全然だめだ。そうだなあ・・・もう3か月、この仕事を続けろ!」
「ええ、なぜですか? 僕は頑張ってやったし、別のあの仕事もやりたいし・・」と、つい自分の都合を並べ立ててしまいます。
すると、師匠は涼しい顔で言うのです。
「おまえは中学生と一緒だな。つらかったり、嫌だったりしても、中学3年の3月には卒業できるからと思って学校に通う。卒業間近に急に環境を変えられると、おのれの本性が出る。吐き出す言葉が本性だ。本性がやっと出たな!」
そしてさらに、こうたたみかけます。
「吐き出す言葉は己の心。今のおまえは物事の取り組む動機がなっていない。よく聞け! その人の心の有様がこの世においてすべての現象と結果をつくり出すんだ。人の成長の基本は、素直な心と謙虚な姿勢だ」

実に厳しいことですが、師匠に同じことを言い渡されたとき、逆に「分かりました。自分の修行が足りなかったので、続けてやらさせていただきます!!」と潔く返事をすると、「よし、合格!」と今日でこの仕事は終わりにしていいと言われます。

結局師匠は、単に作業をさせるためにその仕事を与えたのではなく、その弟子が屈辱だと思ってやるか、それとも与えられた自分のための修行だと思ってやるか、その心持を試しているのです。