ぶっ飛ぶフツーの人

人のご縁ででっかく生きろ 中村文昭

講演が終わった熱気の中で、その日はホテルに泊まらず、肥川家にお世話になることにしました。
すごい出会いというと、相手は大金持ち、立派な経営者、教育者、有名人などと思う人が多いでしょう。
冗談ではありません。
町に田舎にごろごろいる一見フツーの人こそ、ぶっ飛ぶ何かを持っています。
だから出会いは面白くてたまらないのです。

講演会に来てくれた人々が、後から後から肥川家を訪れ、結局、朝の5時まで語り明かし大会です。
その場で講演会第二弾の話しも飛び出し、以来、佐伯市での講演は恒例になっています。
530人を平然と集める主婦・・・このおばちゃん、何者なんや。

僕の佐伯通いは、こうして始まりました。

肥川家に行くと、まず午前3時より前に寝るということはありえません。
というのも、肥川家には朝といわず夜といわず、常に人が集まり、話し相手にはこと欠かないからです。
7時ころに来たり、9時ころに来たり、飲んだ勢いで12時ころにひょっこり現れたり・・・。
訪れる時間帯はばらばらですが、終始そんな具合で、肥川家の夜はいつも賑やかに過ぎます。
しかも、家事で忙しいであろう近所の主婦たちまで、なぜか用事を済ませたあとは、肥川家でというのがお決まりのコースのようになっているようなのです。