なぜ素直になれないの

なぜ素直に感謝できないのだろう?
抵抗のほとんどは、次の2種類に分けられます。
「あなたが先に感謝すべきだ!」
「感謝なんてとんでもない!」

「あなたが先に感謝すべきだ!」という抵抗をどう克服すべきでしょうか。
明らかに自分の過ちでない場合、非難がましい思いを捨て去り感謝するというのは極めて優れた人格者でない限り難しいと思うでしょう。
「私は悪くない、正義はこっちにある、あの人が先に感謝すべきだ!」と思うのは当たり前かもしれません。
でも、そういう状況が自分の思い通りに変化するまでの時間は無限大です。
そこで発想の転換を試みます。
重要なのは誰が正しいのではなく、私たちがいかに幸せになれるのかを目指すのです。
感謝しても私たちの正当性は立証されませんが、大いなる幸せが訪れます。

次に「感謝なんてとんでもない!」と感じる場合の対処法です。
確かに目下の状況は悲惨に見えるかもしれませんが、そこに感謝する余地は全くないというわけではないでしょう。
感謝は危機を乗り越えていくための、極めて強力な道具になります。
状況が変わらない限り自分の感情は変えられないと思い込んでいたとしても、状況が変わるまでの膨大な時間を無駄にしていいわけではありません。
どんな困難と思える状況も、実際は「シンプル」なことである場合がほとんどです。
そんな中で、ささやかな感謝を思い起こせるとしたら、状況は見る見るうちに良くなります。

内なる抵抗は自分を不幸にしています。
それを溶解していくのが「感謝」の気持ちなのです。