どんな時も小欲知足

日本人の死に時より 医師の書

元気で長生きなのに、不平不満の多い老人は結構います。
アンチエイジングが成功しても、それだけでは幸せになれないということです。
いい生活もしたいし、健康も欲しい。
でも何かを選ぶということは、それ以外のものをあきらめるということです。
欲望を優先させるなら、健康を犠牲にする。
健康を優先するなら、欲望は抑えるということでしょうか。

昔から、長生きがそれほど良いものではないことは、若い世代には伝えられていませんでした。
これから人生を歩もうとしている若者に、長生きは良くないと言っても嫌がられるだけだから、老人が口を閉ざしてきたのでしょう。
でも昔は適当に死んでいたから、それほど悔いも大きくならずにすんだのでしょう。
しかし今は違います。
どんなに辛い長生きでも、延々と生きなければなりません。