どのような人間になりたいのか

わたしの落書帳から

昔は武士に生まれたら一生武士である。
職業を選択する自由はない。
生まれてから死ぬまで武士として生きていくと決められている世の中では「どんな武士になるのか」が問われ、その結果生まれたのが武士道だ。
武士はどんな仕事をしようかを考える必要はないが、「どのような人間になるべきか」を考えながら生きざるを得なかった。

現在はというと、どの職業に就くかを決めることが目標になった。
その結果、「どのような人間になりたいのか?」ということが、お座なりになってしまった。
子どもは一流企業に就職するために、一流大学を目指す教育を受ける。
残念ながら、自分が目指した職業に就いても幸せになれる訳ではない。
「どんな人間になりたいのか!」が欠如しているからだ。