いつの時代も大人は子どものお手本

ココロの架け橋 中野敏治

この良い循環は、生徒会にまで移っていきました。
今年の年度初めの生徒総会で、生徒会本部からいくつかの提案がありました。
その1つに「毎月すべての部活動がない日があります。その日の朝、登校するときに、地域のゴミを全校生徒で拾おう」という提案がされたのです。
そして5月からこの活動が始まりました。
その日の朝、地域を歩いていると、軍手をして登校する男子生徒に出会いました。
彼は少し歩くと腰を下ろし、落ちている空き缶やゴミを拾っているのです。
彼の片方の手に持っている袋には拾ったゴミがいっぱいでした。

学校へ戻ると、正門では生徒会本部の生徒が数名、大きな袋をもって登校中に生徒が拾ってきたゴミを集めていました。
それ分別し、ゴミの回収場所にもっていくのです。
ごみを拾う生徒の姿は、とってもさわやかです。
1人が1つのゴミを拾っても、その日の朝には400ものゴミが地域からなくなるのです。
3つ拾うと1200ものゴミが地域から朝の時間になくなるのです。

数年前まで、本校は竹ぼうきが窓に刺さり、ガラスが割られているほど荒れていました。
しかし、先生方の率先垂範の行いが、生徒たちの心に届き変化を起こさせ、このような行動へと自然に歩ませていったのだと思います。