いつでも帰っておいで 2

限界に達したとき、あの厳しかった父が言った言葉、「いつでも帰っておいで、お前には帰る家があるんだぞ」
私は父からそのような言葉を聞くなんて想像もしていなかったので、思わず泣いてしまいました。

あれから10年が過ぎました。
3人の子供たちも元気に育っています。
私にはいつでも帰れる家があるんだという安心感で、家族への思いやりの気持ちを持つことができました。
父が脳梗塞で倒れたとき、主人は会社に1週間の休みをもらい、両親の所に一緒に帰ってくれました。
その時の主人にとても感謝しています。
そして父も、病気と付き合いながら日常生活が送れるまでに回復しました。

時々「いつ帰ってくるんだい」と言っていますが、「私は大丈夫よ」と言えるようになりました。
あの時の父の言葉がなかったら、今の私がいたかどうかは分かりません。
とてもとても感謝しています。