いつでも帰っておいで 1

私の父は、子供のころから「怖い」というイメージしかありません。
思ったことも言えずに、最近の子供のように口答えしようものなら、どうなるかは子供なりに感じ取っていました。
社会人になっても、門限や交際には厳しく「早く家を出たい」とも思っていました。
仕事にしても、何かあるたびに「辞めたい」と言う私に、父は「辞めたら最初からやり直しだ」と言い続けていました。

そんな父だからこそ、結婚してもきっと「離婚」なんて認めないだろうと思いつつ、主人と結婚しました。
「離婚」を考えることはないだろうと甘く考えていました。
しかし、環境の違う中で育った2人が一緒に社会生活をしていくのは、とても大変なことだと知りました。
両親がどれだけ心配しているかなんて考える余裕もなく、一方的に不満を両親にぶつけている自分がいました。
今思うと申し訳ない気持ちで一杯です。