あなたは幸せを忘れているだけ

夢をかなえるゾウ 水野敬也

自分が今、不幸どん底にいる理由は、ほんとうは幸せを忘れているだけなのかもしれません。
自分には価値がないと思っている人も同じです。
自分が赤ちゃんの時、笑った顔がどれだけ周囲の人たちを幸せにしてきたかを思い出してみましょう。
飲んだり、食べたり、眠ったり、そのままの状態でいるだけで、周囲の人たちに笑顔と心の安らぎを与えてきました。
自分の価値を忘れている人はいても、価値がない人はいません。

他者の欠点を受け入れる方法があります。
まず、見る場所を変えること。
欠点があるということは、その欠点を支えている長所が必ずあるはずです。
その長所にも目を向けるようにします。

2つめは、相手の背景を想像してみることです。
初対面で嫌なことを言ってくる人がいたら、嫌いになってしまいますよね。
でも、そんな人でも赤ちゃんの頃は、真っ白なキャンパスをもっていて、両親や周りの人、周囲の環境、身に起きた出来事など、いろいろなものが描いていった結果として、今のその人が存在しています。
そのことが想像できたら、面白くありませんか。
もちろん、その人に責任がないというわけではありませんが、完全に否定するのではなく、この世界に生み出されて悩んだり、苦しんだりして生きてきた、一人の存在として尊重する気持ちを持つことはできないでしょうか。

3つめは、他人に完璧さを求めている自分に気づくことでしょうか。
他人に完璧さを求めないようになれば、完ぺきじゃない自分を許せるようになるかもしれません。

完璧じゃない状態を許せるようになることが、本当の意味での完璧なのだと思います。