あきらめる力

山登りで「あそこで諦めて引き返せばよかった!」という話しを聞ききます。
諦めなかったがゆえに、危険な体験をする羽目になったからです。
諦めることを邪魔する心理があります。
「今ここで諦めたら、これまでやってきた努力はどうなるのか?」
「途中で諦めるなんて弱い人間がやることだ!」
「成功した人は、諦めないでやってきたから成功したと言っている」などです。

実は、諦めることは簡単なことではありまっせん。
いつでも諦めることができるわけでもありません。
諦めるとは、「決断する力」です。
なぜなら、諦めるとはこれまでのやり方を一変し、新しい方法に挑むということだからです。
一方、諦めないとは「現状維持」の考え方とも言えます。

心に元気があるうちに、諦めていったんリセットすることは英断です。
心に元気がなくなると、気持ちに踏ん切りがつかなくなり、惰性で生きていくことになるかもしれないからです。