「わがまま」

辛い気持ちが消えていく 斎藤茂太

精神医学的な面から言わせてもらえば、わがままや自己中心、エゴイズムといった感情は、私たちが生きていく上でとても大切なものであるといえる。
敗北や挫折のつらい気持ちを立ち直らせてくれて、「負けてたまるか、やってやるぞ」と新たな闘志を奮い立たせてくれるエネルギーの源泉は、この「わがまま」にあるといっていい。

「わがまま」というのは、もともとは仏教から出てきた言葉で、「あるがままの我であること。自然な姿でいること」といった意味もあるようだ。
怒りたくなったら、怒ること。
泣きたくなったら、泣くこと。
気持ちがつらくなったら、それを隠さないこと。
自分の正直な気持ちに逆らわないこと。
駄々をこねたっていい。
そういう自分であっても、大丈夫、大丈夫・・これも、いい意味での「わがまま」の在り方だろう。
それが、心の健康、楽な気持ちで生きていくコツにもつながる。

がまんをしないこと、無理をしないこと、自分をよく見せようとしないことである。